【解説】
1963年4月6日発売のサタデー・イブニング・ポストの表紙を飾った作品です。暗い単色で塗り潰されたキャンバスに険しい表情を浮かべたケネディ大統領の横顔が描かれ、若き大統領が母国のために苦悩する姿が表現されています。この絵は、1962年に起きたキューバ危機の渦中にいるケネディ大統領を描いたものです。
【ウラ話】
上述のように、この絵は1962年に起きたキューバ危機の渦中で苦悩するケネディ大統領の姿を描いたもので、同誌の特集「A WORRIED PRESIDENT: THE CRISIS IN HIS FOREIGN POLICY」に併せて制作されました。ロックウェルが描いたケネディ氏の肖像が表紙を飾るのはこれが2回目となります。最初に登場したのは、ケネディ氏が大統領になる直前の1960年10月29日でした。この頃から、ロックウェルとケネディ氏には親交がありました。キューバ危機の際、ロックウェルは苦悩するケネディ氏に共感し、「この若い同士のために何かできることはないだろうか」と話していたそうです。残念ながら、この作品が公開された同年11月22日にケネディ大統領は暗殺されてしまいます。数週間後、ポスト誌のケネディ大統領追悼号が発売され、その表紙にはロックウェル作の肖像が再掲載されました。
【詳細】
タイトル | Serious Portrait of Kennedy [他タイトル] |
タイトル(邦題) | |
掲載 | サタデー・イブニング・ポスト表紙(1963.04.06) |
技法/材質 | 油彩/キャンバス |
寸法 | 63.5 × 48.25 cm |
所蔵 | 個人蔵 |